201912月10日、フィンランドで、現職で世界最年少、しかも女性の首相が誕生し、世界中の話題をさらいました。
サンナ・マリン氏(34)は、12月3日に不祥事により辞任したアンティ・リンネ前首相の後任を決める投票で選出されました。フィンランドで女性の首相が選出されるのは3人目となりますが、現職では世界最年少の首相となりました。
若く、そして女性が多い新内閣
サンナ・マリン首相の下結成された新内閣は、女性12人と男性7人、平均年齢47歳(2019年当時)という大変若く、女性が主要人数を占めるものでした。当然、日本ではなかなか起こり得ないことで、ニュースを見てため息が漏れた人も多かったのではないでしょうか?
アメリカの大統領だって、直近のお二方はトランプ元大統領が就任当時70歳で、バイデン現大統領も現在77歳です。トランプ元大統領は就任当時アメリカ史上最高齢大統領でしたが、バイデン大統領がその記録をあっさり破った形となります。
マリン氏の経歴
マリン氏は、1985年11月16日ヘルシンキ生まれ・タンペレ市在住の女性です。2018年に生まれた娘と夫の3人暮らしで、タンペレ大学で行政学の修士を取得しています。
2012年…タンペレ市議
2013年~2017年…タンペレ市議長
2017年~2021年…タンペレ市議
2014年 ~2017年…社会民主党、第2副党首
2015年…初出馬で国会議員に当選(フィンランドでは市議と国会議員を兼任できます)
2017年~ 社会民主党、第1副党首
2019年6月~2019年12月…交通・通信大臣
2019年12月~…フィンランド首相
レインボーファミリー出身
女性であり、最年少ということ以外に特筆すべき点は、マリン氏はいわゆるレインボーファミリー(両親が同性カップルだった)で育ったことです。
マリン氏は親の離婚を経験し、母親とその女性パートナーに育てられました。家庭は経済的にも困窮していたそうで、このような家庭環境の中で、福祉制度や教師が助けてくれたと感じていたそう。そのことから、福祉の重要さを身を以て感じており、政治家を志したのだとか。
フィンランドでは注目度が低い!?
現職で「世界最年少・女性」首相となったことで、大きな注目を集めたマリン氏ですが、『フィンランド国内ではもはや「若さ・女性」という点は珍しくありません。』と述べています。